Webクリエイター総合コミュニティ「シナカフェ」2024年12月アドベンドカレンダー 10日目担当のかんちゃんです。
こんにちわ~!
白い犬のかんちゃん(@かんちゃん )です。
わたしはX(@fujita_kanko )で趣味で月~金に4コママンガを投稿してるのですが、
「毎日どうやって描いてるの?」
と、よく聞かれます。
毎日のことですし、仕事や趣味に追われながら2~3時間も4コママンガに費やすのは不可能です。
ですので、わたしが投稿する4コママンガは1時間以内に完成させることを目標としています。
では、どうやるか・・・?
1時間で4コマを完成させるには1時間で4コマを描けばいいんだよ!
・・・実はこれがミソなのですが。
このままだと石が飛んできそうなので、本日はより具体的にご説明したいと思います。
あっ、ご説明の前に諸注意があります。
わたしの4コマはあくまで趣味&日記みたいなものであり、これを描くことで金銭は一切発生しておりません。
わたしは神絵師でもなければ、売れっ子4コマ漫画家でもありません。
例えるならわたしは、小学校によくいる『昼休みになったら突然4コマ見せてくるやつ』です。自己満足なのです。自分の後ろの席に座ってるあの子をクスリと笑わせたい、その程度なのです。
それを了承していただき、「近所の犬がワンワンほえてるな・・・」くらいの感覚で読んでいただければ幸いです。
言い訳が長くなっちゃった・・・!
では本題に入ります。
ポイントは3つです。
【1時間で4コマを完成させるには】
ポイント1:「あらかじめ用意しろ!」3分間クッキング手法
ポイント2:「迷う時間を0にする!」怒涛のルール決め
ポイント3:「ネタは僕らの手の中!」事象の全ては起承転結
ポイント1:「あらかじめ用意しろ!」3分間クッキング手法
みなさんは、3分間クッキングをご覧になったことはありますでしょうか。
【3分で料理を完成させる】アレです。
初見では「3分で料理ができるんだ!?スゴい!」と思いがちですが、実際に番組を見てみると、それが間違った認識であると考えを改めることになります。
「マヨネーズがもうすでに10グラム測ってある、だと・・・!?」
「オーブンがもうすでに予熱されている、だと・・・!?」
「できあがったものがこちらです、だと・・・!?」
お分かりだろうか?
全ての道具がそろった状態からスタートし、
着地地点である盛り付け皿まで既に用意されているのです。
つまり、『3分間クッキング』とは『3分間ガガッと料理をするとこだけを切り取った番組』なのです。
はっはーん・・・この手法、もろたで工藤!
4コママンガを描くにあたって、できる準備は全て事前にやる。
そして『1時間ガガッと描くだけ』にする。
あっこれっくらいの♪
イラレで作った枠にっ♪
レイヤーレイヤーちょっと詰めて♪
刻みアクション・カラーセット詰めて♪
タイトルさん♪注釈さん♪フォントさん♪ペン種さん♪
角丸指定した定規さん♪
数百話描いた経験から導き出された無駄のないレイヤー配置♪
マヨネーズを冷蔵庫から出して10グラム測る。
などという時間は我々にはないのです。
めっちゃ準備しようね!という話でした。
ポイント2:「迷う時間を0にする!」怒涛のルール決め
ノベルゲームの選択肢はだいたい3つですが、現実というオープンワールドには選択肢が無限に存在します。
今日の服は何を着ていこう。
今日の朝ごはんは何を食べよう。
外に出るとき踏み出す最初の一歩は右?それとも左?
・・・などなど。
そのひとつひとつを丁寧にジャッジしていったら日が暮れて・・・夜が明けてしまいます。
残念ながら、そのような時間は我々にはありません。
では、どう攻略するか?
スティーブ・ジョブズは毎日着る服を同じにしておくことで、貴重な思考力と時間を短縮したといいます。
イーロン・マスクはタイムボクシングという方法を使って、タスクごとにあらかじめ時間を決めておくことで、生産性と効率を上げているそうです。
そういえば、普段我々がよく目にするJavvascriptでは、条件式(if (条件) { Aをする } else { Bをする })を書いて挙動を制御していますね。
・条件P(朝になった)ならA(黒服ジーパン着用)する
・条件P’(11時になった)ならB(ボブと打ち合わせ)する
始めから決めてあるのですから、この選択に迷いはありませんね。
はっはーん・・・この手法、もろたで工藤!
あらかじめマンガ作成ルールを決めておき、
条件に合わせてフォント・レイヤー・ペンサイズを変更するのです。
以下、わたしが4コママンガを描くときに決めたルールの一部です。
・下書きは〈下書き〉レイヤーを使い色は#53538a / ペンサイズは8pxとする
・強いセリフにはヒラギノ角ゴシックを使い11pxで打つ
・かんちゃんの主線は基本15pxとし、バストアップより下を描く場合は12pxとする
・かんちゃんの鼻と汗(額)は10pxとする
・かんちゃんの目は12pxとする
・かんちゃんの汗(キャラ上部)を描く場合は〈効果レイヤー〉を使い10pxとする
・書き文字は〈ふちどり(上)〉レイヤー上で10pxで描き、位置を調整する
・書き文字はかんちゃんの文字が汚いのでタイムロスになることが多く、なるべく使わないようにする
・書き文字は2分以上かかるようだったら通常のフォント使用に切り替える
・セリフの中を塗るときはバケツ機能をフルに使うために作って置いたアクションで余計なところを消す
・セリフの中を塗るときは、かんちゃん(#92c1cd)/ 第二登場人物(#fdc6b8)/ 第三登場人物(#fff1b2)/ 話に直接関係しない人物(#b5b9cd)を使用する
・モノローグを塗るときは、白(#ffffff)を基本とする
・全ての文字を声に出して2回復唱する
・キャンバスサイズが投稿サイズになっているので100%で保存する
・Dropbox内のレビューを見ながら全ての文字を声に出して2回復唱する
・間違っていたら編集作業に戻る
・予約投稿するときは大文字でナンバリングを記載 / 1行開ける / ハッシュタグをつける
・予約投稿するときは特別な事情がない場合は12時5分とする
ペン種を選ぶ時間もペンサイズを選ぶ時間も、我々にはないのです。
あらかじめルールを決めておく&アクションボタンを使うことで、条件反射的に最適解が選択され、「ただ、描く」ことに時間を使うことができます。
描いてる最中に迷わない!という話でした。
ポイント3:「ネタは僕らの手の中!」事象の全ては起承転結
わたしはX(@fujita_kanko )で趣味で月~金に4コママンガを投稿してるのですが、
「毎日よくそんな描くネタあるね?」
と、言われます。
じゃあ逆に聞くけど、
「毎日よくそんなXにつぶやくネタあるね?」
ふ、
イラついてちょっと意地悪な物言いになってしまいましたね。
でも、わたしは【Xでつぶやくネタ=4コマのネタ】だと思っています。
よく考えてみてください。
4コマですよ。4つしかコマがないんですよ。
この4つのコマで伝えられることなんて、ほんの1つだと思うのです。
・腹が減った
・めっちゃ寒いんだが?
・ネコかわいー
・今年のシュトーレンどうするん?
・LEGOのアドベントカレンダー、2日目マジあれ何なん?
Xでつぶやきそうな上記の例。
これを核にするのです。
4コマで最も伝えたいことを核とするのです。
じゃあ、それをどこのコマに配置するのか?
・腹が減った→1コマ目
・めっちゃ寒いんだが?→4コマ目
・ネコかわいー→1コマ目
・今年のシュトーレンどうするん?→1コマ目
・LEGOのアドベントカレンダー、2日目マジあれ何なん?→4コマ目
核は感情が動いたハイライトであり、日常を切り取った一部でもあります。
この核が生まれた事象が必ず存在するはずです。
・腹が減った
(なぜ?:昼ごはんを食べそこなったから)
(それからどうなった?:あさげはいつ飲んでもあったけ~や~)
・めっちゃ寒いんだが?
(なぜ?:急に冷えたね)
(それからどうなった?:防寒具を出しました!やったー!)
・ネコかわいー
(なぜ?:ネコだから)
(それからどうなった?:かわいいネコをもとめてインスタ放浪)
(それからどうなった?:時間とけたね)
・今年のシュトーレンどうするん?
(なぜ?:12月に入ったから)
(それからどうなった?:初めて買うシュトーレン、失敗したくないよ~)
(そういえば?:去年調べただけで終わったな)
(つまりどゆこと?:実行に移さないと何も変わらない。今年こそシュトーレンを迎える12月にしたい。そう、わたしはやる。やるんだ。わたしはシュトーレン初心者。何を怖がってる?失敗するもなにも、まだ始まってすらいないじゃないか。シュトーレンとは人生。シュトーレンをわたしが選び取ることで運命を自ら選び取る、そんな人生を送る。そのための勇気。なんでもいい。いやなんでもよくない。しかし知識はある。もう調べることはしない。あとは感覚。そう、左手を添えるだけ。わたしには分かる。買うべきシュトーレンが光って見える。そうだ、そうだ・・・やれ!やれーーーーーッ)
はい。
自分がXに投稿しそうなことを並べていくと、ときとしてあふれ出るパッションに自ら戸惑いを隠しきれなくなります。
これです。
この熱を創作にぶつけてやりましょう。
すでにネタのタネはわたしの手のひらで開花のときを待ち続けていたのです。
さっそくこの熱量と文字列をコピペして4コマに貼りつけたいところですが、一瞬だけ冷静になりましょう。
わたしの4コママンガはあくまで自己満足なのですが、これはチラシの裏の落書きではなく、人様にお見せする4コママンガです。
大海原に漂う2.5MBのデータの一部と言えど、一切整理されてないものを提供することは、クリエイターの風上にも置けん。そうやろ、工藤。
言いたいことを主軸にし、最小文字数で、なおかつ分かりやすい流れを作りましょう。
事象:今年のシュトーレンどうするん?
大まかな流れ:シュトーレンは人生
言いたいこと:初めて自分でシュトーレンを買いました
ネタはある。削るだけ。という話でした。
最後に / そんなに4コマ描いてどーすんの?
今まで470個ほど4コママンガを描きましたが、めっちゃ万バズ!というのを経験したことがありません。
しかし、4コママンガのおかげで話が広がったり、仲良くなったり・・・と、わたしの4コママンガは一種のコミニケーションツールのような役割を果たしてくれています。
たまに見返して「こういうこともあったナ」とほほえましく思ったり、「ちょっとわたし画力あがったんじゃね?」と調子こいたりということもあります。
何より自己肯定感が格段に上がった気がします!やったー!
好きなものをたくさん描いたおかげで、少しぼやけていた自分の輪郭がはっきりしてきたような・・・そんな気もします。
あれッ・・・?
今これを読んでいるということは、この長文を最後まで読んだ、ということですか?
大変でしたね、ありがとうございます!
かんちゃん、めっちゃうれしいよ!
どこかでクリエイター活動の話しようね!
わたしの【1時間で4コママンガを完成させるには】の話が、あなたの創作活動に少しでも良い刺激を与えられたなら幸いです。
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おまけ① / 1時間内訳
0分~15分:下書きを描きながらネタ整理 / 一番伝えたいコマから描く
15分~20分:文字を打ち込む
20分~40分:ペン入れ
40分~45分:着色
50分~55分:修正
55分~60分:投稿予約
60分~・・・:あ~~~ここ絶対直したい~~~を修正 / 後に投稿予約
おまけ② / かんちゃん4コママンガ家訓
ひとつ、誰かを傷つける内容にしないこと
ひとつ、自分を著しく貶(おとし)める表現を避けること
ひとつ、笑える話にすること
ひとつ、誰かに見せたいマンガを描くこと
ひとつ、誰かを傷つける内容にしていないか、今一度確認すること